5分間診断
うつの兆候が見えたため、通院してきた。医師とは10年以上の付き合いである。
毎回5分間診断だ。なので僕としては、しゃべることばを選ぶ。
短い時間でいかにハッキリと伝えるか、問題になってくるからだ。
精神病の知人、複数人に聞いた話だと、精神科の診断というものは5分診断が一般的らしい。
診断室に入るなり「うつになってきました。頭痛、過眠、不安感、被害妄想、無気力感が目立ちます」と伝えた。
「原因は?」と医師は訊く。
「わかりません。毎日、病気について日記を書いている(このブログのこと)ので見落としはないと思いますが…」
「毎日日記を?すごいな」
さりげなく、日記のことを褒められて嬉しかった。
医師は増薬に反対の姿勢であり、双極性障害の僕にたいしては、抗うつ剤投与には否定的な診断を下している。クスリは増えそうにない。
どういった対応になるのかと、適当に話をしながら、ゆっくり待っていた。
僕と主治医の間では沈黙という時間はない。
「食事はおいしいか?」医師が尋ねる。
「おいしさを感じなくなってきました」と僕は返答する。
「じゃあ8日間分抗うつ剤を出そう。ご飯がおいしくなっていい」と医師
「そうですね。せめて食べ物で楽しめたらいいですね」と僕は応えた。そして診断は終わった。
抗うつ剤投与という、予想外の対応となった。ただ、量がかなり少ない。
夕食後にリフレックスを0.5mgx1錠、実際のクスリは1mg錠を半分に割ったものを個別梱包してある。
微量の抗うつ剤で症状を軽減する狙いがあるのだろう。
少なめの抗うつ剤だから僕も躁転の不安を感じなくて済む。
クスリの加減は、主治医の判断に任せて、僕は気分の変調への対応をしっかりすればいいと感じた。
リフレックスの効果と評判をこれから調べてみる。