Sunny Sometimes Bipolar Disorder

躁鬱病(双極性障害)筆者の日々を綴ります。連絡はTwitterまで!Twitter@hattix0828

Sunny Sometimes Bipolar Disorder

服薬

お盆休みはもしかすると、長野県か佐渡ヶ島へ行くかもしれない。

友人と、長野県の八方睨み鳳凰図をみにいこうかという話になっている。
八方睨み鳳凰図は江戸時代の天才浮世絵師、葛飾北斎が88歳のときに描いた
天井画である。中国・清から輸入した鉱石を原料とした絵の具をつかっているために、今でも色あせないまま残っている。

 

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八方睨み鳳凰図

 

僕が気になるのは、どうやら一泊はしないといけないということだ。
宿で躁うつ病のクスリを飲まなければならない。病気のことは伝えていない、面前でクスリを飲むとなると、ウソをついて誤魔化すか、病気をカミングアウトすることになる。
どっちにしてもめんどくさいなというのが、僕の心境だ。
僕は寝る前にクスリを飲む。後は朝晩とストラテラを飲み、頓服でデパスを飲んでいる。メンヘラにありがちだけれど、クスリ漬けの生活だ。
クスリをカミングアウトするだけで、健常者は引く。ましてや躁うつ病と言えばドン引かられること必死だ。とてもいえそうにない。
それに、双極性障害躁うつ病)を説明するのは非常に疲れる。それだけならいいけれど、だいたい徒労に終わる。躁うつ病はいったところで理解できるヒトはいない。無駄な話である。
なので、誤魔化す方法を考えた。

夜寝るクスリは睡眠薬とひとくくりで説明する。不眠症としておけば分かりやすい。ストラテラはまあトイレで飲めばいい。デパスもよそ見しているところで飲む。バレたら吐き気止めとしておく。これなら、無理のない服薬ができそうだ。
それにしても、精神病はこういった面でやっかいである。クスリの問題に僕は慣れているけれど、いつまでも慣れないヒトはいるんじゃないかと思う。クスリを誤魔化すのが苦手なヒトは辛いだろうなぁと思う。

これは余計なお世話だけれど、服薬について聞かれるとすぐ病気をカミングアウトしてしまうヒトは、考えたほうがよい。精神病というだけで距離を置かれる可能性がある。だからといって、親友や伴侶に黙っているのは極端だ。病気のことを伝えるべきである。
僕は親友にカミングアウトしたが、理解が得られず、「その話はやめて欲しい」という空気になったことが何回かある。幸い、縁は切れていない。なので親友に病気を伝えるかどうかは微妙なところだと感じている。

でも、伝えても大丈夫なヒトがいるという希望も捨てたくはない。それに、実際いるだろう。今回、一緒に旅へいく友人はあんまり気にしないようにみえる。
…けれど油断は禁物だなと。やっぱり思ってしまう自分がいた。病気のことを話して気まずい空気が流れるのはこりごりだ。
そういう期待を持っていつも話して、結果的にガッカリしているのである。精神病に向けられる偏見の目というのはなかなかに根強い。

精神病=犯罪者というくらいの偏見を持つヒトは、結構いるんじゃないだろうか。漫画「ブラックジャックによろしく」で取り上げられたが、精神疾患者が犯した犯罪を、過剰に報道するというマスコミの問題がある。あたかも「精神病だったから犯罪を犯した」と、受け止められる報道内容だ。そういったことから、精神疾患の人間は危ないという偏見が生まれている。
ブラックジャックによろしく」では統合失調症の患者が誤解をされて警察に通報されている描写がある。この部分が大げさかどうかは読み手の判断にゆだねられることだろう。
ブラックジャックによろしく」は著作権フリーとなっていて、無料で読むことができる。なので、まだ読んだことがないかたはKindleで購入してみるといい。僕は大好きな漫画だ。こころが揺さぶられる内容である。

 

ブラックジャックによろしく 1

ブラックジャックによろしく 1