精神病を自己診断するのはダメ!絶対!!(特にウィキペディアに注意されたい)
はじめに
僕はちっとも寛解する気配のない躁うつ病患者だ。
病的に悪化して精神科にかかったのは22歳のころ。14年前になる。
まさか精神疾患とこれほど長く付き合うことになるとは、誰も予想しなかった。
病気休業中である
執筆している今、仕事を休ませていただいている。とにかく体調は悪い。
どういった不調か説明しておこう。
という具合である。中でも頭痛と腹痛と眠気と不安障害は合併して突発的に発生する。
そういった時に役にたつクスリは
4つの主症状のうち2つに対処できていない。これはとても辛い。
「頭が痛くて、お腹は下痢。意識はもうろうとし、言い現せないほど大きな不安感」
といった状態で何を出来るだろうか?
僕は腹痛には、ある程度慣れてしまっていて、30分ごとにトイレへ駆け込む状態でも、ある程度動くことはできる。
だが、その他はお手上げ。
なので、併発されるとどうしようもない。しかし残念ながら、高確率で併発する。
もう雑用もこなせない状態になる。表情を隠すことさえ不可能。それは日常的だ。
そう、日常的。いつもだ。
仕事、遊び、シチュエーションは関係ない。生きている間は続く。
「こんな辛いのなら、いっそ死んでしまいたい」
となってしまう。
精神的な不調から外面的な不調へ
肉体と精神は繋がっている。
よって精神病になると「頭痛」「肩こり」「多汗」「口の乾き」「下痢」「発熱」などなど、なんでもござれと身体へ降りかかってくる。
まあ要するに、大病となんら代わりない。
非常に辛いのは、身体の不調と精神の不調の重なったとき。
気力でカバーできない。
おそらく、僕を含めて精神病罹患者は前述の状態の時、制御不能になる。
病気について自己診断を試みた
病気休暇なので、調子のいいときはできる限り身体に良いことをしたい。
気晴らしは効果的。その意欲さえあれば。
僕は病気について自己解釈をしようとしていた。
何か治療の手がかりはないものかと。
ウィキペディアとネットの情報を元に自己診断をする
「うーむ」
と、考えていた。
そして答えは出た。
解離性人格障害ではないか?と。
解離性人格障害、多重人格とかつて呼ばれた障害
僕は自分の中に3つの人格を持っている気がした。
- 悲観的な人格
- 楽観的な人格
- 芸術的嗜好の強い人格
不調のときは人格の均衡を保てていないか「悲観的な人格のときである」と仮定した。
ウィキペディアは当てはめようと思えば、何でも該当する
わりと自信を持って確信していた。
「解離性人格障害ではなくとも、なんらかの人格障害である」と。
なぜならウィキペディアを見ると診断基準の項目に自分の特性の一致を見てとれるからだ。
午前には考えをまとめて、午後に主治医へ相談に行った。
医者をなめてはいけない
「先生、僕は解離性人格障害ではありませんか?」
区切りのよい場面で、考えを伝えた。
「…(不快な表情で)勝手に病気を作っちゃいかん」
「解離性人格障害の患者は、そりゃもう何人もみているよ」
その後は、目線の鋭さで医者の言いたいことは伝わった。強い眼差しを感じた。
僕は素直に自分の間違いを受けとめるだけである。
失礼なことをしてしまった。
10年来の付き合いの主治医に「解離性人格障害」「パーソナリティ障害」「境界性人格障害」
といった部分を見抜けないはずはないのだ。
分厚い本を読み。高い論理的思考力を持っている。
なによりも、現実に多種多様な患者と向き合っている。
ウィキペディアの1ページ。そんなものは意味は…ない。
冷静に考えれば分かるはずなのに…。
酸っぱい経験となった
バカなこと久しぶりにしてしまった。
自己診断で治るのなら精神科医は必要ない。
もっと複雑な、精神の迷宮を探っているのだ。多方向から”診断”している。
なので、僕のように自己診断を試みている方へ言いたい。
「自己診断は不可能である」
と。
「勝手に病気を作っちゃいかん」